世の中には事態がどう転んでも言い逃れ出来るように意図的に『タダシ書き』を使う人は少なくありません。
個人的には「どうにかして相手を騙くらかして自分に都合のいい方向へ物事を動かそうと考えてる人がよく使う手だ」と思っています。
これが、仕事の場合なら最初旨味の多い条件を提示して相手が乗ってきて立場上逃れられなくなってから、「状況が変わったので条件を変えてくれ」とか言って譲歩を迫ったりします。
相手はこちらより弱い立場でケツをまくれないなら泣き寝入りするしかなくなるでしょう。
この「条件や状況が変わった！戦法」は本当に世の中のあちこちで当たり前に使われています。
個人的にそういうやり方は嫌いですが、「キレイゴトばかりじゃ世の中渡っていけないぞ！」とかいう人は「ご自由にどうぞ」です。
でも、そういうやり方ばかり使ってる人はそのうち心の根っこが腐っていくでしょう。
「人を言いくるめてやろう」っていう言説を多用してりゃ、心が真っ当な状態を維持出来るはずもありません。
だから、真っ当な人間を見分ける一番簡単な方法は、但し書きの多寡と物言いの真っ直ぐさを見ていけばいいのです。
誠実な人はわざと話をこねくり回したりはしないので、話は分かりやすいはずですので。
以上のようなことをこのブログで述べたことがあります。
簡単にいえば、いつでも相手を丸め込めるように言質が取られにくいポジショニングをわざとしているってことです。
そのための方便として「条件や状況が変わった！戦法」とかがあるのです。
でも、「条件や状況が変わった！戦法」の用途はそれだけじゃないんだなと最近改めて気付きました。
コダワリが強い人が自分の間違いを認めたくなくて、「条件や状況が変わった！戦法」を使うのです。
例えば以下のような感じです。
「塩化ナトリウムの入ってない塩を使いましょう」に義務教育の敗北を感じてる人が沢山いるけど、これらの発言を受けてもなお「自然塩と塩化ナトリウムは別物なので義務教育うんぬん言ってる方が騙されてる」という趣旨の発言を見つけてしまい、世界は広い。
単なる無知なら無知を認めれば済むんだと思うのです。「自然塩と塩化ナトリウムが同じ物だと知りませんでした。ごめんなさい」ってね。
それを認めたくなくて、独りよがりの究極奥義「私が間違ってるんじゃなくて、お前らが騙されてるんだ！」攻撃を繰り出して『勝手に自分を無敵化』してしまう人がいるってことです。
「お前らは騙されている！」ってセリフ自体陰謀論的な思考に片足どっぷり突っ込んでますからねぇ。
「99%の人間は本当のことを知らない！ 知っているのはごく一握りの人間、つまり私だけだ！」みたいな感じでね…
そっちへは行かないほうがいいんじゃないでしょうかねぇ。
『勝手に自分を無敵化』ってのはどこまで行っても虚しいだけですから…
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