眼に見えない世界のことはハッキリとした裏が取れません。
なので、言いたい放題になりがちです。
だから、誰かの言ってることが真っ当かどうかを判断する場合何らかの『物差し』が必要です。
私にとっては但し書きってのが一つの『物差し』になります。
『タダシ書き』が付けば辻褄が合わないことでも何とな〜く辻褄が合ったような気になりがちだからです。
例えば「自分の拝んでるのは本当の稲荷のキツネだけど、誰それの拝んでるのは邪悪な妖狐である」みたいなことをおっしゃる方がいらっしゃいます。
「キツネは神さまです。ただし、中には妖狐ってのがいてそれは妖怪なんです！」ってな話です。
以上のように但し書きを付ければ解釈変更は幾らでも出来ますよね？
または「スピリチュアルは基本全部偽物である。ただし、私のスピリチュアルだけは本物なのだ！」
或いは「世の中にあるヒーリングと名のつくものには効果が無い。ただし、自分のやっているヒーリングだけは効果絶大である！」
こんなニュアンスのことをおっしゃる方も結構大勢いらっしゃいます。
「何だかなあ(ｰ ｰ;)」と脱力感を感じます。
でも、但し書きが全部ダメだっていうわけではありません。
元々どちらか一つだけが正解の話ではないですしね。
何事も条件があって、条件が変われば答えも変わるってことはあるのです。
例えば「明日は曇り時々雨の予報ですが、予定通り運動会を執り行います。ただし、万が一雨が強く降った場合は途中で中止といたします。」みたいなね。
とはいえ事態がどう転んでも言い逃れ出来るように意図的に『タダシ書き』を使う人は少なくありません。
もちろんそれはスピリチュアルに限った話ではないです。
個人的には「どうにかして相手を騙くらかして自分に都合のいい方向へ物事を動かそうと考えてる人がよく使う手だ」と思っています。
これが、仕事の場合なら最初旨味の多い条件を提示して相手が乗ってきて立場上逃れられなくなってから、「状況が変わったので条件を変えてくれ」とか言って譲歩を迫ったりします。
相手はこちらより弱い立場でケツをまくれないなら泣き寝入りするしかなくなるでしょう。
この「条件や状況が変わった！戦法」は本当に世の中のあちこちで当たり前に使われています。
個人的にそういうやり方は嫌いですが、「キレイゴトばかりじゃ世の中渡っていけないぞ！」とかいう人は「ご自由にどうぞ」です。
でも、そういうやり方ばかり使ってる人はそのうち心の根っこが腐っていくでしょう。
「人を言いくるめてやろう」っていう言説を多用してりゃ、心が真っ当な状態を維持出来るはずもありません。
だから、真っ当な人間を見分ける一番簡単な方法は、但し書きの多寡と物言いの真っ直ぐさを見ていけばいいのです。
誠実な人はわざと話をこねくり回したりはしないので、話は分かりやすいはずですので。
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