別にその道の専門家でも何でもないのだけれど、「私には専門家以上の高い見識があるんだぞ！」的な雰囲気をプンプン漂わせてる人を個人的に『ドヤ顔素人さん』と呼んでいます。
最近この『ドヤ顔素人さん』をお見かけすることが多くなりました。
多分SNSなどでその人のおっしゃるところの『見識』を発表する機会が増えたからだと思います。
私が最初に『ドヤ顔素人さん』を認識するようになったのは歴史の分野でした。
歴史の分野、特に邪馬台国とか古代史の話になると結構ぶっ飛んだ自説を述べられる『在野の史家』と呼ばれた方々が昔から結構いらっしゃいました。
インターネットの無かった時代、そういう方々は書籍を出版され、それが書店の歴史のコーナーで普通に学者さんの本と肩を並べて売られていたりしたものです。
なので、『ドヤ顔素人さん』みたいな人が世の中には想像以上に多いんだろうなと随分前から感じていました。
それが一挙に増えたなぁと感じ出したのは2011年の東日本大震災の後からです。
もっと言えば福島第一原子力発電所の事故以来その傾向が強くなった気がします。
所謂一つの放射能界隈に『ドヤ顔素人さん』が大量発生したのです。
所謂一つの『邪馬台国』が何処にあろうとみんなの実生活にはさほど支障がありません。
歴史マニアの中に『ドヤ顔素人さん』がいても大抵は笑って済ませられるってことです。
人の心を、ひいては人々の生活まで変えてしまう毒がです。
そして、今もそれは尾を引いて毒を撒き散らし続けています。
時は移り、2020年新型肺炎の大流行によって、今度は健康志向の『ドヤ顔素人さん』が大量発生しました。
世の中のあちこちに熱心な『新型コロナ評論家』みたいな人が出現したのです。
ていうか今でもSNSなどで絶賛大活躍中？です。
先ほども申し上げましたが、実生活とあまり関係ないような分野で『ドヤ顔素人さん』ぶりを発揮するのは『マニアのご愛敬』ってところが少しはあります。
でも、健康やら医療やらって分野でそれを発揮するのは全くシャレになりません。
健康関係においても、『個人』の範疇で何を信じて、何を実践されようとそれぞれのご自由です。
ただ、他人や社会へ拡散するのであれば話は違ってきます。
下手したらそれは人の『生き死に』に直接関わることですので…
天変地異や疫病が起こるようなご時世には『デマ』や『あやふやな情報』が出回るってのは古今東西よくあることです。
ましてや今の時代、インターネットとかで『情報』は燎原の火のように広がります。
「不確かな情報に踊らず踊らされず、眉に唾をつけ過ぎるくらいつけて、日々暮らすくらいでちょうどいいのかな」と思う今日この頃です。
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