眼に見えない世界に真摯に向き合えば向き合うほどアマゾンの密林に踏み込んだ生物学者のような気分になるはずです。
『発見』がそこら中に転がっている世界だってことです。
アマゾンとか行けば新種の生物がわんさかいそうですからね。
多分人類の知らない生き物がそこら中に当たり前に居るんだと思います。
我々のいるのはそういう世界だってことです。 そういうっていうのは「人間の無知に基づく新発見が溢れる世界だ」ってことです。
発見がそこら中に転がってるってのを逆にいえば『知らないことだらけ』だってことです。
もっと簡単に言えば生身の人間ってのは一人残らず無知に溢れているということです。
でも、実際はどうかといえばいまの世の中、少なからぬ人々が「自分は見えない世界の全てを知り尽くしているぜ」って感じを醸し出しています。
簡単にいえばすべてのことが手の内にあるごとく分かったつもり満々な人々です。
そんな分かったつもり満々な人々が世界には溢れています。
「この世の可成りの部分はテクニカルに操れるんじゃないか」と考えてる人が世の中には結構いらっしゃる気がします。
そういう人々の心の奥底には「やり方さえ間違わなければ世界なんて簡単に操作出来る！ チョロいもんだ！」っていう想いがあるのでしょう。
その手のメンタリティを持つ人をごく個人的に『操れる系の人』と呼んでいます。
で、最近こんな文章を拝見しました↓
彼方此方の宗派を渡り歩く人というのは気の毒にこういう頭でっかちなお利口さん(？)が多いです。文字の世界から？俗世界の流れから？いろいろ“お勉強”はされていますが「自分様に合う」宗派でないと嫌という感覚です。残念ながらこういう方は多く、すぐ神への道を失い教会を裁き離れてしまいます。
宗教の世界でも操れる系の人はいらっしゃるんだなと思いました。
そういう人が宗教ジプシーみたいなことになるのは必然かなと感じます。
仮に「眼に見えない存在への畏れ」を宗教心とするなら、操れる系の心の在り方はそれとは対極にあります。
相容れるわけがないのです。
『操れる系の人』ってのは分かったつもり満々な人です。
なので、操れる系の考え方に染まれば染まるほどその人に見える『世界』はドンドン収縮していきます。
具体的にいうとその人の社会経験の範囲内、それもいいとこ6割・7割くらいのサイズで思考するようになります。
もう一つ自分のよく行ったところ、住んだところなどで得た知識のサイズの、これもいいとこ6割・7割くらいで結論を導き出すようになるでしょう。
だからこそ世界のすべてが簡単に分かったつもりになったり、自分は世の中のすべてを操れると錯覚したりするのです。
己れの無知を見失うことが、浮き足立った万能感を生み出します。
下手に小賢しい人間ほどバカになりやすいのはそのせいです。
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