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チャネリングと主観の歪み

人間ってのは元々『主観的な存在』です。
それは純粋に客観的な視点を持つ人間など古今東西一人もいないということです。

主観というものには大なり小なり偏りが存在します。

一人一人が見ている『世界』というのには、それぞれに常に偏りがあるってことです。
 
で、そんな偏りかある存在 (人間) を通してしか表現されないのが『言葉』というものです。
 だから、人の舌の上に乗った瞬間にそれがどんな言葉であろうと主観によって歪みます。
「人の言葉は歪む」ということを頭に入れておかないから、『絶対不変の真理の言葉』なんて見果てぬ夢を追い求めるのでしょう…
 
スピリチュアル界隈で『チャネリング』と呼ばれるモノがあります。
いわゆる神のお告げのようなモノを霊能力で受け取ろうとする行為のことです。
 
ただ、もし仮に『神の言葉』なるモノを本当に受け取れるのだとしても、それを受け取るのは『生身の人間』です。(個人的には『神の言葉』なるもののほとんどはマヤカシだろうと感じていますけどね…)
なので、 所謂『神の言葉』っていうのは、誰かが受け取ったその時点で、すでにその人の主観によって歪んでいるのです。

 
 そこら辺のところをしっかり認識していないと、チャネリングという行為自体、所謂『神の言葉』を得たという万能感であらぬ方向へ心がぶっ飛んでいく傾向を強くしてしまうモノだと感じます。
「自分は『神の言葉』という絶対不変の真理の言葉を得たのだ!」という浮き足立った感覚によってね…


どちらにしろチャネリングなんていうモノをしていると、『万能感』というか『何でもお見通し感』が強まることはあれ、弱まることはない気がします。 
「絶対正しいカミサマの言葉を自分は託かっているのだ!」って気持ちが強くなりがちだからです。 
 
まぁ、「カミサマの言葉を託かった!と称して独白を語っているだけだ」とご自分できちんと認識している人はまだマシです。 
そういう人は所謂『確信犯』なので、神の言葉は単なる方便だという自覚がありますから。 
 
本当に厄介なのは、本気で「自分はカミサマの言葉を託されてる!」と信じ込んでる人です。 

そういう人は「自分は他人とは違う特別に選ばれた存在だ!」と思い込んでいる確率が高いからです。
 
そういう意味で、チャネリングというのは『万能感のゆりかご』なんだろうと感じます。
行えば行うほど自分が何でも分かっているような感覚が強くなるんじゃないでしょうか?
 
万能感が強くなるほど『妄想』と『現実』の違いを見極めることは困難になります。
チャネリングで得た言葉を、疑うことを知らずに無防備に信じこんでしまうような人は、端からチャネリングには近づかない方が無難です。
最初に申し上げた『主観の偏り』が激しくなるだけだからです。
 
 
 
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