『クリアー整体ヒーリング』です

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スタルジー濃度と認知のゆがみ

ノスタルジー
とにかく「昔は良かった！」っていう人がいらっしゃいます。
堕落した『現在』と理想郷であった『過去』を対比させるような心の在り方です。
 
まぁ、そもそも過去が理想郷であるのかどうかってのが分かりませんけどね…
そして、もし万が一過去が理想郷であったとしても今となっては『失われた楽園』でしかないのです。
 
儒教のように「理想は全て太古の昔にあり、人はその時代に戻ることで賢者としての知恵を手に入れることが出来る！」なんて考え方は個人的には全くのマヤカシだと思います。
そもそも「完璧な答えが過去の叡智としてすでに存在している」という思考のベクトルが見当違いな気がするのです。
 
ただ、仏教の末法思想やユダヤ・キリスト教の終末思想など「時代を経るにつれ世界は段々ダメになる」っていう右肩下がりの考え方は古今東西色んなところに存在します。
私からしたら時代が進むほど世の中なり人間なりがダメになるって考えるのは、「今ここにある自分の不遇を呪詛してるだけだろう」と感じるのです。
目の前にある現実を受け入れられないから、ありもしない過去の栄光にすがり今の不運を呪うのでしょう。
 
個人的にはこういう「とにかく昔は良かった」系の話をやたらとする人ってのに若い頃から違和感があります。
歳取った今でも「昔は良かった」ってあんまり思っていませんしね…
 
で、ここからが本題です。
例によって例のごとく独断と偏見の塊ですが、昔は良かったって事あるごとに言うような人は自分の中ではそれだけで評価が二段階くらい下がります。
特にまだ中年くらいの年齢なのに、そんな感じなら要注意だと思います。
 
何故なら、俯瞰的にモノを見る能力が衰えてると感じるからです。
過去美化のバイアスがかかり過ぎてるとも申せましょう。
そういう状態の人を個人的に『ノスタルジー濃度』の高い人って呼んでます。
 
人間は誰しも歳を取れば取るほど相対的に『ノスタルジー濃度』は高くなるものです。
残された未来より過去の時間の方が長くなるのですから当然の帰結ではあります。
 
ただ、それとは別に、その人の中でデフォルメされた『昔の時間』に過度に縋りついてしまう人というのもまた大勢いらっしゃいます。
昔を強く深く美化することによって、今という時間が生み出す苦悩やら不安やらから逃れたいという気持ちが強いのでしょう。
 
でも、その『昔の時間』とは、キレイに修正されたグラビア写真みたいなものです。
まったくのウソではないけれど、美しく煌びやかに修飾された昔の記憶です。
ノスタルジー濃度が高くなるとそういったモノを丸ごと本気で信じたりするようになります。
 
誰だって認識にはバイアスがかかってます。
だからこそ自分の認識のノスタルジー濃度は出来るだけ上げないように気を付けた方がいいのです。
 
 
 
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