とにかく「昔は良かった!」っていう人がいらっしゃいます。
堕落した『現在』と理想郷であった『過去』を対比させるような心の在り方です。
まぁ、そもそも過去が理想郷であるのかどうかってのが分かりませんけどね…
そして、もし万が一過去が理想郷であったとしても今となっては『失われた楽園』でしかないのです。
儒教のように「理想は全て太古の昔にあり、人はその時代に戻ることで賢者としての知恵を手に入れることが出来る!」なんて考え方は個人的には全くのマヤカシだと思っています。
最初のボタンから掛け違えてると強く感じるのです。
昔の人は立派で純粋で、今の人間は心も身体も堕落してしまったと考えているのかも知れません。
「時代を経るにつれ世界は段々ダメになる」って考えるのは仏教の末法思想やユダヤ・キリスト教の終末思想もそうですし、よくある考え方なのでしょう。
私からしたら時代が進むほど世の中なり人間なりがダメになるって考えるのは、「今ここにある自分の不遇を呪詛してるだけだろう」と感じるのです。
大して良くもなかった昔を持ち上げることで、しょぼくれた過去の自分も美化出来るって寸法です。
宗教やスピリチュアルではよく『堕落した終末』と『純粋な原初』が対比されます。
本当に純粋だったかどうかは別として原初は純粋であるというある種の信仰です。
非常時の今の世の中においては、それが『古き良き日本』として表現されるのです。
「昔の日本は今のような堕落した道徳なき国では決してなかったのだ!」と熱く語られたりします。
鬱屈した心を癒すガス抜きとしては、そういう考えがあっても、そりゃいいのかも知れません。
単に酔っ払いのよもやま話的に『昔は良かった物語』が語られる分には害も少ないでしょう。
ただ、それを物語ではなく、本気で信じてしまうのは如何なものかなと感じるのです。
とにかく人間って生き物は「昔は良かった!」と能書き垂れながら千年・二千年と長い時間を過ごしてきました…
その間本質的な部分において、そんなに進歩したようには私には感じられないのです。
ましてやこの20年・30年をや!
ていうかそもそも今の時代ってのは原因の無いところから湧いて出たわけではありません。
「昔は良かった!」っていう人のおっしゃる昔という時代から連綿と途切れることなく繋がって今があるのです。
何らかの現象があるならば必ずそれ相応の原因があります。
逆に言えば結果の無い原因なんて何処にもないということです。
それがここでいうところの『因果応報』です。
なので、因果応報というものはこの世の全てに遍くあります。原因という種があって結果という花が咲くのです。
原因に見合わない結果があると考えるのは不自然です。
それは何か現象が起こるなら、その現象相応分の原因が必ず何処かにあるってことでもあります。
相応の昔があるから、それに見合う今があるのです。
だから、たとえ未来が暗澹たる予感に覆われていたとしても、前を向いて進んだ方が、『失われた美しい日本』などという後ろ向きのノスタルジーを浸るより遥かにマシだと思います。
今は未来の『因果の因』なのだから!
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