私の造語に『仮定盛り』ってのがあります。
「こうに違いない！」という思い込みを土台にして、その上に「ならば、こうなるはずだ！」という仮定の話を『ブレない真実』のように盛り付けていくっていうやり方を表す言葉です。
で、盛り付けた話は仮定のはずが直ぐにその場で「そうに違いない！」という『確信』に変質していきます。
っていうか盛られてる途中で、もうすでに『ブレない真実』のように扱われていますけどね…
そして、またその『確信』の上に仮定の話が盛られていくのです。
ネバーエンディング盛り盛りストーリーです。
まぁ、思い込みと決めつけのコラボレーションですけどね…
思い込みと決めつけのコラボはやがてイリュージョンへと成長していきます。
そのイリュージョンは成長を続ければ、映画マトリックスに出でくるような本物と見紛うばかりの『仮想現実』にまで盛り上がります。(その人にとってはの話ですが)
そのイリュージョンは成長を続ければ、映画マトリックスに出でくるような本物と見紛うばかりの『仮想現実』にまで盛り上がります。(その人にとってはの話ですが)
で、この仮定盛りにおいて一番問題なのは、根拠のないことを盛りつけること自体より自分がどこまで話を盛っているのか、ご本人でさえ分からなくなるところです。
盛ってる意識がなくなると申しましょうか…簡単にいえば自分のウソを本気でマコトと信じるようになるのです。
その結果、その人のココロの世界はあっという間に現実の世界とはズレていきます。
「みんなには真実が見えていない！ オレには真実が見えてるけどね！」って風にバイアスがかかるのです。
仮定盛りをする人って大抵「自分は圧倒的な真実に基づいてる！」という思い込みが強いですから、端から心にバイアスが掛かりやすい傾向にあります。
なので、その一部はやがては仮定盛りさえ使わなくなっていったりもします。
それは「どんなぶっ飛んだお話でも、それがさも当たり前の『大前提の真実』のように語る心理状態になる」ということです。
なので、大多数の他人にとって、まったく初見の「何ですか？ それは！」みたいなお話をさも衆知の事実のごとく語ったりします。
オカルトにおける死後の世界の話なんてのは、その分かりやすい例でしょう。
霊能者みたいな人々の多くが、それぞれが知り得たという死後の世界の話を絶対的な真実であるかのように語られます。
そのお話が仮説として述べられることは稀れです。
こちらから見れば仮定に過ぎないモノを絶対的な真理のように扱っているのもまた仮定盛りの一種であろうと考えます。
ご本人は真実の伝道者とでもお考えかも分かりませんかね…
コロナ禍以来『仮定盛り祭り』のようなモノが、オカルトに限らず現実社会のあちこちでも盛大に開催されるようになりました、
不安や恐怖があるのは分かりますが、まずは仮定の上に仮定を盛る前にひとつ深呼吸でもして落ち着いた方がいいんじゃないのかなぁと感じる今日この頃です。
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