この世はどう転んだところで不確実性の世界です。
人はその不安と恐怖から逃れたいと思うものです。
だから、絶対に確実で安定したモノを求めたがるのでしょう。
宗教やら自己啓発やらが手を変え品を変え持て囃される理由もそこにあります。
何故なら「ウソでもいいから絶対的な安定を誰かに与えてほしい！」といつも願っているからです。
どこまで行っても不確かな状況の中で何とかかんとかバランスを取って生きていくしか道はないのです。
でも、不確かというのはフレキシブルなことでもあり、自由の源でもあります。
ここでいうフレキシブルとは、「柔軟なさま」「融通が利くさま」ということです。
安定と自由は相反するってことです。
別の言い方をすれば、不確定要素が多いほど柔軟性が高いとも言えます。
だから、安定した心の状態を突き詰めると頑迷固陋になっていきます。
簡単に言えばフレキシブルに物事を考えることを止めるってことです。
フレキシブルに考えなければ心が不安定になることが少なくでしょうから。
ここでいう頑迷固陋とは「強く依存し、ひたすら盲信している状態」を指します。
盲信するとは、精神的に自分をナニカに委ね切った状態にすることです。
そのナニカとは特定の思想・信条等とそれを発信する人間・集団などのことです。
不確かな世界ではバランスを取り続ける意思を持たなければ結局のところ心は迷います。
心が迷うとはアンバランスなカタチに捻じ曲がるということです。
元々不確実なことを無理やり『安定』という枠に嵌めようとして物事の筋を間違えるているからです。
不安定は不安を生み、不確実は恐怖を生みます。
だから、絶対に確実で安定したモノを求めたがるのでしょう。
宗教やら自己啓発やらが手を変え品を変え持て囃される理由もそこにあります。
昔の演歌とかに「どうせ騙しているのなら、死ぬまで騙してほしかった」みたいな意味の歌詞がありました。
柳沢慎吾風にいうと「(ウソでも)最後まで良い夢見せろよ！」ってことです。
そういう心情の人が世の中には少なくないのでしょう。
「フレキシブルな現実より頑迷固陋なファンタジーに耽っていたい」という願望が強いってことです。
マインドコントロールのやり方を簡単にいえば「落として上げる」です。
「今のままではダメになる」と落としてからの「私のいう通りに悔い改めればきっと良くなる！」と上げるのです。
マインドコントロールのやり方を簡単にいえば「落として上げる」です。
「今のままではダメになる」と落としてからの「私のいう通りに悔い改めればきっと良くなる！」と上げるのです。
宗教のやり方がその典型です。
最初に不安や恐怖を煽りまくってからの〜、「我らのカミサマさえ信じればその不安や恐怖もなくなるよ！」と助け舟を出すのです。
「地獄に堕ちるぞ！」と「天国に行けるぞ！」はいつもワンセットです。
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