この世はどう転んだところで不確実性の世界です。
どこまで行っても不確かな状況の中で何とかかんとかバランスを取って生きていくしか道はないのです。
でも、不確かというのは同時に流動性であり、それは自由の源でもあります。
安定と自由は反比例するってことです。或いは不安定と自由は比例するとも言えます。
なので、安定した状態を突き詰めると最終的には『思考停止』になります。
余計なことを考えなければグラグラと迷う必要がないからです。
ここでいう思考停止とは簡単にいえば「盲信すること」です。
精神的にナニカに負んぶに抱っこの状態になるのです。
不安定は不安を生み、不確実は恐怖を生みます。
往々にして人はその不安と恐怖から『永遠のおさらば』をしたいと願うものです。
だから、少なからぬ人々が神さまとかの『絶対に確実で安定したモノ』を求めたがるのです。
簡単に言えば、不安定な状態の自由人より安定した立場の『心の奴隷』になろうとするのです。
心の安定のために思考停止するってのは例えばこんな感じのことです↓
宇宙人情報の多くは、悪戯に恐怖を煽るか、もしくは「もうじき宇宙人が大挙してやってきて地球人類の問題を代わりにすべて解決してくれるから、人生の現実的な努力を捨ててハッピーな気分や雰囲気だけに没頭しながら待つべき」といった類のものです。
「難しいことはなんにも考えずに、ハッピーな気分に浸ることだけ心がける」
これぞ『思考停止した状態の『安定』に囚われた心』の典型と言えるのではないでしょうか…
同時に引用文の太字の部分は、「思考停止を望む人がなぜ思考停止を望むのか？」という問いの端的にな答えを表しています。
『ボヤ〜ンとしたファンタジー風味の強い夢見心地』こそ思考停止を望む人が欲しいモノなんでしょう。
そうすりゃ薄っぺらいけど生々しくもない『シアワセもどきの世界』に堕ちていけるから…
『ボヤ〜ンとしたファンタジー風味の強い夢見心地』を例えていえば酔っ払いの見ている世界みたいなモノです。
「砂を噛むような鈍色の現実は何も変わらないけど、酔ってるうちはふわふわした浮ついた気分でいられる」って寸法です。
アルコールの場合はそれがクセになって日常的になるといわゆるアル中になるわけです。
そして、アル中の度合いが強くなるほど身も心もボロボロになっていきます。
『思考停止』ってのも、その多くは似たような経緯をたどる気がします。
思考停止にへの依存が強くなれば、最後には身も心もボロボロになるってことです。
そうなる前に引き返した方がいいんじゃないでしょうかねぇ。
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