このブログではこれまで『根性論』というものについて繰り返し書いてきました。
ここでいう『根性論』とは「気力が充実さえしていればよっぽどのことがない限り世の中大抵のことは精神力で乗り切れるのだ〜! 」みたいな考え方のことです。
この根性論の仲間に「問題ってのは自分で作ってるだけなんだよ!」的な『全ては気持ちの持ちよう論』があります。
これはいつでも「敵は我にあり!」っていう考え方が先に立ってる感じです。
「自分さえしっかりコントロールすれば何でも解決出来るのだ!」という前提が最初にあるのです。
で、その『全ては気持ちの持ちよう論』の発展形が『自己責任論』です。
ここでいう『自己責任論』というのは「やると心に誓って物事に当たれば、どんなことでも出来ないことはない。」という前提からの「出来ないのは出来ない奴が悪いのだ」という考え方のことです。
つまり、「やり方さえ間違わずに努力すれば何でも出来るのが当たり前!」という発想なのです。
この「何でも出来て当たり前」という発想は「この世は予定調和の世界だとベーシックに捉えてること」を意味します。
ここでいう『予定調和の世界』というのは「何時でも何処でも誰にでも分かりやすく辻褄ってのは合うものだ」という考え方のことです。
『メンタルが弱いから心が病むんだよ』ってのも、よくありがちな根性論の一つだと思います。
「メンタルが強ければ心は病むことはない!」という分かりやすい『全ては気持ちの持ちよう論』です。
だから、その手の考え方を信じてる人は「ひたすら心を鍛えなさい!」っておっしゃりがちなのです。
もちろん心が弱いよりは心を強く持った方が様々な困難に立ち向かいやすいのは確かです。
ただ、心の強さだけで何でも乗り切れるわけではありません。
心が強けりゃ病まないなんて保証はないのです。
こういう考え方の別バージョンに「こんな忙しい大事な時に風邪引くってどんだけタルんでるんだ!」みたいなのがあります。
昭和の頃は世の中にこの手の根性論が広く出回っていました。
会社を病欠すると後で上司に怒られたりするのです。
まったくもって理不尽ですよねぇ。
で、最近こんな文章を拝見したのです↓
「自殺は心の弱い人がやる」 こう思っている人がいたら、僕はいつも誤解を解くようにしている。 自殺は「本当は生きたい、でも死ぬしかない」という心境の中で起きるもの。 どんなに快活で気の強い人でも、追い込まれれば自殺する。 心の強い弱いは関係なく起きてしまう。
「心を強くさえ保てば自殺なんてしないんだ!」と本気で信じてる人は随分楽な場所で生きてこられたんだろうなと個人的には思ってしまいます。
それはそれで幸せなのかも知れませんけどね…
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