このブログでは何度も想像力の大切さについて述べてきました。
想像力を失うことの恐ろしさについてね…
人間というのは本質的に無知な生き物です。
人間ごときが何でも分かるわけがないのですから当たり前です。
でも、知らない部分は何かで補わなきゃなりません。その何かとは簡単にいえば想像力です。
ここでいう想像力とは知らないなら知らないなりに一生懸命察したり慮ったりしようとする心の働きのことです。
先ず自分の無知を皮膚感覚で知ることが想像力を養う第一歩です。
逆に知ったつもりになればなるほど想像力を失っていきます。
想像力とは自分の無知を知ることから始まるからです。
先ほども申し上げたように想像力とは一生懸命察したり慮ったりしようとする心の働きのことです。
その働きが鈍くなると感情や感覚が鈍感になります。
他人のものはもちろんそのうち自分自身の感情や感覚にまで鈍感になっていくのです。
その意味で鈍感さとは人間らしさを失う第一歩です。
最近つくづく感じるのが以上に述べた想像力と鈍感さのことです。
現実の社会で人間の想像力の欠如と心の鈍感さを日々否応なく見せつけられるからです。
例えばこんな感じで↓
朝、スッキリで「熱中症で死ぬまで車から出ないなんて、もう6歳なのにそんな判断もできないのか」って言ってたコメンテーターに怒ってる人が私しかいなくて意外。
スッキリというのはワイドショーの名前だと思います。
その番組内で出演者が熱中症で亡くなられた幼児に対して引用文のようなコメントをされたそうです。
この事例から先ほど申し上げた「鈍感さとは人間らしさを失う第一歩」という言葉の意味をご理解いただけるのではないでしょうか？
そこには自分が出来ることは他人も出来て当然という意識が根底にあるのだと思います。
何でも自分が基準で、自分とは色々と条件が違う人間が世の中には大勢いるのだということに対する想像力が欠如してしまっているのです。
想像力がなくなると、すぐに人は自分が見たくて見てるモノや聞きたくて聞いてるモノを『普遍的な真実』のように思い込むようになります。
人間は本質的に『主観的な心の視野しか持ち得ない生き物』だからです。
なので、人には「自分には見えてない世界があるかも知れない」とか「自分には聞こえてない言葉があるかも知れない」と絶えず想像出来る心のチカラが必要なのです。
そのチカラを失った時、人はびっくりするほど簡単に『人間らしさ』を失っていきます。
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