『クリアー整体ヒーリング』です

ヒーリングにまつわる話や不思議な話など

闇を見つめることと利他を為すこと

コインには表と裏があります。
裏だけを削り取ったら、その時点ですでにコインではなくなります。
表だけ削り取ってもそれは同じです。
 
夜が明けたら朝になる
雨が上がれば晴れになる
光があれば闇がある
片翼だけの飛行機はどうやったって飛べないのです。
 
光の中に闇を見る人は、闇の中にも光を見い出せる人です。
光だけを見て闇を見ようとしない人はマヤカシにやられて闇に取り込まれる人です。
 
闇の何たるか知ろうとするなら、闇に近付くしか知る術はありません。
闇に近付けば近付くほど否応なく闇を覗きこむことになるでしょう。
 
とはいえ闇は何時もおぞましいばかりの存在ではないのです。
退廃的な甘美さも持ち合わせています。
そして、その退廃的な甘美さに絡め取られてしまう人も少なくありません。 
 
「自分は何があってもそんなモノに絡め取られない! そんな弱い人間じゃない!」なんて考えてる人ほど危ういのです。
そういう考え方こそ一番闇に呑み込まれやすい考え方だと思います。
『自分の中の闇』が見えてないからです。
 
自分の中にある闇を見ることが出来なければ、当然ながら自分の外にある闇も真っ当に見ることは出来ません。
光と闇がそうであるように内と外もコインの裏表だからです。
 
世の中には利己とか利他とかって話を盛んに語る方々がいらっしゃいます。
まぁ、宗教系の人に多い気がしますけど…
「利己主義を離れて利他的な行いをすれば個人も社会もよくなる。逆に人々が利己主義に染まり、利他的な心を失ってしまえば神の怒りを買い天罰がくだる」みたいな感じのことをおっしゃるわけです。
 
でも、利他とかいうモノを追及すればするほど自我は肥大化するでしょう。
だって、利他を追求するってことは、純粋に『利己的でない自分』を追い求めるのと同じだからです。
 
どんな人の心にも大なり小なり『純粋』とはかけ離れた『打算』という闇が常に存在しています。
なので、そもそも「100%純粋に利他的な思い」なんてモノは言葉の上にしか存在しないのです。
 
少しでも真っ当に生きようとするなら、『打算』に塗れた己が人生の中で、光と闇のハザマで揺れながら、それでも闇に染まりきらないように、光に向かってもがき続けるしか手はありません。
そこら辺がまず骨身に染みなきゃ「利他を為す」なんて言葉は絵に描いた餅になるでしょう。
 
己れの暗黒面を見つめ続けることが出来る者こそが利他を為せるってことです。
それは多分『キレイゴトじゃ成り立たない深く険しい道』なんでしょうけどねぇ…
 
 
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