ここでいう効率主義ってのは「いつでも何処でも『ムダ』を省いてスピーディにやるのがカッコいいんだぜ」みたいな考え方のことです。
もっと言えば、物事を上手くやるための単なる道具ではなく、『価値観』としての効率に縛られてる思考のことです。
それを個人的にはインスタントって呼んでいます。
私のいうインスタントというのは「何時でも何処でもどんな場合でも単純明快な答えを出していく」という在り方のことです。
テレビのお笑い番組で例えればシチュエーションなんて関係なく「とにかく出てきて3秒でドカンと笑わせなくちゃダメなんだよ!」みたいな感じのね…
何よりも『手っ取り早くて分かりやすいこと』を優先させる発想です。
効率主義を究極まで押し進めれば最終的に『人間』を失います。
偶然ではなく、必然としてね。
何故なら、人間というのは本質的に『非効率な存在』だからです。
脳みそが異常にデカい以外は他の生き物と比べてあまりにも能力値が劣っています。
要するに考える以外能がないのです。
考えるっていうのは試行錯誤することです。
ああでもないこうでもないと思考を巡らせることなのです。
進歩っていうのはそういった試行錯誤の結果生まれるものです。
あっちへぶつかりこっちで躓きながら、その結果として何かを掴むことで初めて成り立つものなのです。
なので、効率主義からいうと進歩っていうのはものすごくムダの多いモノってことになります。
偶然ではなく必然としてね!
今の自分の思考の中だけで判断して、ムダを削っていけばそのうち必ず進歩は止まります。
進歩ってのは大きな川で砂金を探すみたいなモノだからです。
効率主義でいえばほぼほぼムダばかりですからねぇ…
しかも大きな進歩を生む発見ほどムダの中に埋もれていたりします。
映画って短くても大体2時間くらいですよね?しかも座席が指定されており、その2時間はその場で映画を見なければなりません。(中略) 24時間の中の2時間で大きな比率ですよね。僕の場合はその2時間でブログを書いたり読書等、自分自身で能動的に行動できる体験をします。タイムイズマネーの考え方です。
タイムイズマネーを追求すれば「安物買いの銭失い」になりかねません。
少なくとも映画を見る時間さえムダだって思えるほど心が貧しくなっていくのは確かみたいです。
ていうか文化なんてモノはそもそも『ムダの塊』でしょ。
だからムダを削ることばかり考えてれば、メシ食って仕事して寝る、究極的にはそんな生活を望むようになるでしょうね。冗談抜きで!
そうすると必ず文化は衰退します。
あっ、それって『今の日本の姿』そのものか…(ー ー;)
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